2024年11月17日に日立市で初となるフルマラソン、『ひたちシーサイドマラソン』が開催されました。
美しい太平洋を存分に楽しみながら走る、海沿いの道。
これでもかとアップダウンを繰り返す市街地。
たくさんの温かい声援とエイド。
記録こそ狙えませんが、「きつくても走り切ったぞ!」という達成感と飽きの来ないコースを存分に楽しむ〝思い出に残る〟素晴らしい大会でした!
東京から特急一本で行けてアクセスも良いので、思い出づくりのファンランとしておすすめです!きっとおもしろい体験ができるので、ぜひ参加してみてください!
フルマラソン初挑戦でサブ4を目標に走りましたが、遠く及ばず。想像を超える坂の数と暑さにやられ、23km以降足つりと闘いながらも4時間37分でなんとか完走できました。
ひたちシーサイドマラソンの概要
ひたちシーサイドマラソンは、日立市で開催される日本陸連公認のマラソン大会。日立市では毎年春にハーフマラソン大会の「日立さくらロードレース」が開催されています。2024年11月、第1回大会が開催されました。
東京駅より特急列車で2時間ほどで到着しますので、首都圏、関東圏、南東北圏から日帰りでも参加可能です。
10時スタート。制限時間は6時間。第1回大会の出場者は4,396人、完走率は83.5%。
参加費は10,000円。
- 5~13km海の上を走れるシーサイドロードは解放感抜群!
- 14km以降、市街地はとにかく坂が多い
- 20km付近の海岸線も海を間近に見れて気持ちいい
- 30km付近の長い坂は最大の難所
- 31km付近よりバス専用道路を走れる
- 市街地なので応援も多い!
スタート前
日立市はまではJR常磐線を利用して移動。
9時整列、10時スタートだったので、早めに7:49日立駅着の電車で移動。
電車に乗ってる人の靴を見ると、乗ってる人のほぼ全員がランナーっぽい雰囲気。電車に乗った時からマラソン大会の気持ちが高まります。
日立駅に到着。日立駅は建築家・妹島和世がデザイン・監修を担当した駅。全面ガラス張りで駅から見渡す太平洋は絶景です!
日本屈指の絶景の駅なので、駅に来ただけで気分が高まります。
日立駅よりシャトルバスで会場の市民運動公園に到着。シャトルバスは台数も多く、待ち時間はほとんどありませんでした。シャトルバスの移動時間は5分くらい。
シャトルバスの駐車場から会場は少し歩きましたが、200mくらいです。
会場につくと早速ジェルの配布がありました。ありがたい。
会場には出店もたくさんあり、日立製作所のタオルをもらいました!日本酒の試飲もやってましたが、走る前に飲む人はなかなかの強者だと思いました。
パネルで記念撮影もやってました。せっかく綺麗なパネルの前なので、もう少し後ろの風景とか踏み台が映り込まないように綺麗に撮ってくれるとありがたいと思いました。
更衣室、手荷物預かり所は会場内の体育館。屋内なのでありがたいですし、スペースも十分に広いと感じました。
いただいたジェルとアミノバイタルアミノショットの青を着替えてからスタートの1時間前あたりに摂取。
手荷物を預り所の入り口と出口が別で、出口を出た先に大量のトイレがありました。体育館内で並ぶより外に出た方が待たなくて済みます。また出口のトイレが混んでる場合は、公園内やスタート地点のトイレに行くと待たなくていいかもしれません。
レースの様子
いよいよレーススタート!ここからはレースの様子をご紹介します。
当日スタート前は雨が降っていたので、まで屋根のあるところで雨宿りし、スタート20分前の9:40頃に整列しました。雨が降っていても気温は20℃くらいと暖かかったので寒さの影響はありませんでした。
Cブロックの後ろの方に並びました。スタートの号砲からスタートを切るまでは1~2分くらいだったと思います。思ったよりスムーズにスタートできました!
スタート!
スタートして100mくらいでいきなり上り坂。混雑しておりスピードも出ないのであまりきになりませんでした。
5kmほど市街地を進みます。その間は結構混雑しており、思うように走れない。
当日の作戦は「サブ4ペーサーについて走る」だったので、早くサブ4ペーサーに追いつきたいと気持ちが焦ります。心拍数も180くらいになってましたが、「呼吸も乱れてないし大丈夫だろう」と無視してました。終わってから気づきましたが、この時すでにオーバーペースでした。
市街地を走ってる間に雨もやみ、徐々に日差しも出てきて蒸し暑くなってきます。
5km~13km 絶景のシーサイドロード
5km付近より前半のハイライト、シーサイドロードで海の上を走ります。
海の上を走るランナーの行列は圧巻!
依然としてサブ4ペーサーの姿が全く見えないので、「どこにいるんだ?」気持ちが更に焦ってきます。
10km付近の折り返しでようやくサブ4ペーサーが確認でき、割と近い位置に近づいてきてたのでやっとほっとできました。
本来は10kmでジェルを取るつもりでしたが、取り忘れていたことに途中で気づきます。しかしスタート前のジェルがまだお腹に残ってる感じがしてお腹いっぱいで飲めず。
スタート前のジェル摂取はもっと早めにするか量を減らすか、次回への反省点です。
10km折り返してからのシーサイドロード。太平洋が行きよりも更に間近に見えて絶景です。
そしてこの頃には雲もなくなり、日差しが強くなってきました。
海の上なので沿道の応援もなく、絶景ですがひたすらランナーの背中を追うタフな時間。
13km~20km 坂だらけの市街地
シーサイドロードを抜けるとすぐにたくさんの応援があり元気をいただきます!
そして早速はじまる日立市名物のアップダウン。
最初の上り坂は角度はありますが距離は短めに感じました。上りよりもその後の下りが角度があり、足にダメージがきます。
坂を下り終えたらすぐに上り坂2本目。緩やかに長い上り坂だったと思います。
2本目の坂をくだったらまたすぐに上り坂。平らな道が恋しくなりはじめます。上ったり下ったりを繰り返すので、ペースも力配分もよく分からなくなり、もう気の向くままに走ってました。
3本目の上りを上り終えたらしばらく平地を走り、海岸線めがけて下ります。この下りがかなりの急こう配でまた足にダメージが蓄積します。
20km~22km 太平洋が間近な海岸線
市街地でのアップダウンで疲弊してしまい、暑さにもやられて20km地点で早くもペースダウン。
ハーフで力尽きはじめて絶望的な気分になります。
あとでコースを見て思いましたが、12.5kmのエイドから3つ目の上りを終えた後の17kmのエイドまでしばらくエイドが無かったのも疲労の原因だったかもしれません。
海岸線は太平洋を間近に見ることができ気持ち良く走れます。
ただ、当日の私はもう写真を撮る余力もなく、徐々に追い抜かれる人の方が多くなってきたのを感じてました。
22km地点の大みか饅頭は日立市名物なのでおすすめです。
22km~31km 再び市街地。30kmに試練の激坂
22kmで急こう配の坂を上り再び市街地に戻ります。
もう上るのがやっとなくらいヘトヘト。
そして23km付近の大きな下り坂でまた足にダメージがたまり、下り切ったところでついに両脚のももが同時につってしまいました。
今まで30kmのロング走でも足がつったことは一度もなかったのでショックでした。
止まって屈伸してなんとかほぐしながら走ります。
途中折り返しのサブ4ペーサーとすれ違いましたが、サブ4ペーサーについていく集団もだいぶばらけており、コースのハードさを感じました。
足つりがひどく走るのも難しくなってきたため、ファンランに変更。しらす細巻を美味しくいただきました。
日差しも強くかなり暑かったので、ここからエイドでは歩きながらアクエリアス2杯、水2杯を飲んで、頭から水をかぶって冷やしながら進みます。
周りのランナーさんもかなりつらそうな様子。
30km付近には勾配も距離もある試練の上り坂が。走ってる人はほぼいませんでした 笑
上り終えたところで「次曲がったら日陰あるよ~頑張って!」という声に「やっと日陰を走れる」と元気をもらえたのを覚えています。
31km~ゴール バス専用道路BRT 終わらない上りと下り
31km付近からBRTというバス専用道路を走ります。30kmの坂が最後の試練と思ってましたが、甘かったです。バス専用道路でも永遠と続く市街地のアップダウン。
足つりの状態と相談しながら走ったり歩いたり、とても苦しい時間がつづきます。
しかし市街地ではたくさんの応援が力になり、なんとか進み続けることができました。
「とにかくエイドでは歩きながらしっかり給水、休憩する。そして次のエイドまでは意地でも走る」
そんな気持ちでなんとか気持ちを切らさずに走ってました。
36.3km付近では地域エイド(当日のおたのしみ)が。当日のおたのしみはおにぎりと唐揚げとハンバーガーみたいなサンドイッチがあったと思います。走る前までは楽しみにしてましたが、走ってる最中はもう食べる余裕もなく、眺めて過ぎ去りました。
「もっと力を付けてエイドも楽しめるようになって帰ってきます」と薄れゆく意識の中で誓った気がします。
写真も全然撮る余裕が無かったですが、37kmあたりで心を折るなぞの折り返しがあります。まっすぐ行けばゴールに直行できるのに左折して折り返して戻ってくる明らかに遠回りの道。
ここで「まじか・・・」と思った人も多いと思います。メンタル面の試練でした。
トンネルの坂が最後の上り坂。何度上ったかわかりませんが「最後の上りだよ!」という声を聞いて「やっと終わったか」とほっとしました。
そこからゴールまで約1.5km、「歩かず走り続ける!」と心に決め、気持ちでゴールを目指します。
23km以降、足つりに苦しみながら進み続けてついにゴール!
笑顔でゴールには程遠かったですが、最後は本当に気持ちだけで体を動かして、足がつっても暑くても坂が多くても走り切れる!試練に打ち勝ったゴールでした。
そんな苦しい道中も、たくさんの応援があったからこそ足を動かすことができたのを覚えています。ありがとうございました!
手荷物受取場所で無料のマッサージをやってました。フラフラでちゃんと立つこともできない状態だったので迷わず受診!足が軽くなりとてもありがたかったです。
着替えた後は出店を見て回る余裕も無く、そのままバスに乗って帰りました。
帰ってから「しまった会場に戻って返ってくるランナーさんを応援すればよかった」とちょっと後悔したので、次回は出店も楽しみつつ、ランナーさんを応援して最後までマラソン大会を楽しみたいと思います!
レース後の振り返り
第1回ひたちシーサイドマラソンの完走タイムはネットで4時間37分20秒、グロスで4時間40分42秒でした。目標の4時間切りサブ4には遠く及ばず。
アプリで記録したラップタイムは以下の通り。
最初の9kmくらいまではサブ4ペーサーに追いつきたい焦りでオーバーペース。心拍数も18013km以降も市街地でアップダウンがある割に頑張りすぎ。結果20km以降の失速につながってしまったと思っています。
良かった点
何はともあれ最後まで走り切れたのが良かったです。23kmで足がつっても残り20km走り切ることができる根性と実績も今後の自信につながりました。
ちゃんと完走できる実力があるということが分かったのが良かったです。
あと一度フルマラソンを経験すれば事前の準備とか会場での動きとか戸惑わなくて済むので、大会に慣れるという意味でもいい経験になりました。
またつったのは前ももだけで、ふくらはぎやおしり、ハムは筋肉痛もなく全くのノーダメージでした。きっと走る力はもっとあったんじゃないかと前向きに考えてます!
反省点
序盤のペースはサブ4ペーサーが見えなくても焦らない。次回は心拍数もちゃんと見てペースをコントロールしようと思います。
また23kmで前ももがつってしまったのはたぶん下りの走り方に問題があるのだろうと思っています。練習中も前ももをケガしていたので、怖くて下りはほとんど練習していませんでした。走りの姿勢、下り方をしっかり練習していきます。
今回のレースの装備品
今回のレースに使ったアイテムはこちら。
靴はPUMAのDEVIATE NITRO 3。この色とデザインがお気に入りです。もちろん靴の性能も申し分なく、足裏の痛みもないし靴擦れもなく快適に走れました。
インソールはSUPER FEETのBerryに替えてます。
パンツはMiznoのマルチポケットパンツ。腰回りにたくさん収納できてジェル4つ、携帯を入れて走りました。エイドのお土産なんかも収納できてとても便利です。
肌着にFintrackのドライレイヤーを使いましたが、暑くて不要だったかもしれません。
アームスリーブ、カーフスリーブ、ランニングシャツ、キャップは全部ワークマン。コスパ最強ですがゆくゆくはもっといいのに変えようと思います。
次のレース
次は1月26日に開催される第72回勝田全国マラソンに出る予定です。
次こそはサブ4目指して頑張ります!